2010年02月22日

節分のホーム・コンサートの模様を事務局久野がレポート

2月3日に行われた、節分のホーム・コンサートの模様を事務局久野がレポート致します。
節分の日と言えば、豆まきに恵方巻。パーティが始まる前から、様々な準備がなされておりました。

まずは豆の準備。日本にいた頃は、スーパーに行けば簡単に手に入るような豆まき用の豆は、こちらバーゼルで手に入れることは至難の業。しかも、29人の豆まきに必要な豆は、一体、どこからわいてきたのでしょうか? 答えは、野川邸の台所にあります。野川さんはバーゼルで手に入る大豆を、じっくりと水に浸し、そして乾煎りする変わりに、オーブンで焼き上げて、非常に香ばしくて美味しい炒り豆を完成させておられました。お恥ずかしながら、筆者は未だかつて炒り豆を作ったことはありません。そして、沢山の豆を炒る手間を省くためにオーブンを利用したという野川さんのアイディアにも、脱帽でございます。

お次ぎは恵方巻の準備。バーゼルで声楽(ソプラノ)を勉強されている高山潤子さんが3時から野川邸に参上し、野川さんとお二人で29人分の太巻きの下ごしらえを開始。18時より、続々と集まった音楽家達が加わり、炊き立てのご飯に、野川ブレンドの寿司酢を加えて酢飯作り。野川さんの二本のしゃもじさばきと、4人の団扇仰ぎ人の見事なチームプレーにより、2升4合の寿司飯が完成。そして巻き簀を携えた音楽家達が、次々に太巻き作成に取りかかります。一番気合いが入っていたのは、素敵なエプロン姿で登場したチェンバロ奏者の脇田英里子さんでしょうか。具は卵、きゅうり、アボガド、カニかまぼこ、鮭、古漬け、隠し味にマヨネーズ等。ここで、音楽家達はしっかり隠れ花嫁修業・・・。みんな立派に太巻きを作ることができるようになりました。(おそらく・・・。)筆者は寿司に具をのせて、打楽器奏者のリリーこと、関口百合子さんに仕上げの「巻き」をお願いしました。見事な巻きっぷり、ありがとうございました。最後に野川さんを唸らせた巻きっぷりを披露してくれたのは、ピアニストの栗田麻子さん、そして「がんばりま賞」をもらったのは、ビオラ&バロック・バイオリン奏者の朝吹園子さんでした。

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さて、7時過ぎにお客様も勢揃いして、まずは2/3に誕生日を迎えた朝吹園子さん、2/2に誕生日を迎えた脇田英里子さん、そして1/30に誕生日を迎えた関口百合子さんを祝して、バースデーソングの合唱。そして、いよいよ豆まきの開始です。筆者、最初に鬼役を命じられました。仮面を被って棒をひっつかみ、鬼の演技するも、結構痛い豆つぶの攻撃にあい、敢えなく退散。順々に鬼役を交代し、初めて日本文化を体験するヨーロッパの若手音楽家達も、多いに盛り上がって鬼を演じたり豆をまいたりしていました。鬼役最後を務めたのは、野川ご夫妻。日頃は大人しい音楽家達も、野川ご夫妻の厄払いの為には懸命に豆をぶつけます!野川夫人、アレクサンドラさんの豆のまきっぷり、そして鬼役も見事でございました。

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盛り上がったところで、力作の恵方巻が登場。野川家の方位磁針が登場して、「今年は西南西を向いて、願い事をしながら無言で食べるように」との指示がありました。静寂につつまれた野川邸の広間で、27名のゲストが黙々と太巻きにかぶりつく様をご覧下さい。若干16歳の貴公子ピアニストのマティス君が、先頭で最後まで一生懸命上品に食べる様子が、筆者には忘れられません。そして相変わらずお茶目で可愛いオーボエ奏者の永塚千賀子さんは、かなり大きな口でかぶりついていました! しかし、一番大きな口をあけたのはやはりチェロ奏者のマーチス君でしょう! マティス君、永塚千賀子さん、マーチス君、朝吹園子さん、そして 栗田麻子さんは、今年の秋に日本でのコンサートに出演することが決まっています。どうぞお楽しみに!

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太巻きを食べ終えた後には、野川家特製の具沢山けんちん汁が登場。最後には、野川家特製アイスクリームの柿ソース添えが登場。昨年日本でのコンサートで活躍した陽気なイタリア人コンビ、バイオリン奏者のステファーノ君とチェロ奏者のミケーレ君は、「俺にも、柿とアイスクリームいう日本語がわかるぞ!」と大喜びで、デザートを頬張っておりました。

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食事の後は、恒例のコンサートで締めくくり。今年の出演者は以下の通り。

1) Michele F. Marrini Violoncello
2) Stefano Menna     Violine
3) Simone Strohmeier Violine
4) Sonoko Asabuki, Junko Takayama, Thomas, Chikako Nakatsuka
Barockvioline, Sopran, Barockoboeduo
5) Sonoko Asabuki Barockvioline und Viola

ミケーレ君は、野川邸での初のソロ演奏。非常に構成の面白い現代曲の面白さについて熱弁をふるったあと、演奏を楽しませてくれました。ステファーノ君は、新年会でお披露してくれた新しいバイオリンで、さらに磨きのかかった演奏を。シモーネさんは、バイオリンで小曲を弾いてくれましたが、目覚ましい成長を感じさせる演奏でした。野川さんも、「今日のシモーナ、殊勲賞だな」と仰っていました。さらに、今回はトーマス君と永塚千賀子さんのバロック・オーボエ、朝吹園子さんのバロック・バイオリン、そして高山潤子さんのバロック・ソプラノという面白い構成の、しかもバロックの雰囲気あふれる合奏を聞くことができました。特に筆者はバロック・オーボエを聞くのは初めてで、非常に面白かったです。千賀子さんの話によると、現代のオーボエと違って、指のところにあるキーも違えば、マウス・ピースも大きくなっているとのこと。どちらも器用にこなす千賀子さんには脱帽です。最後のとりを務めたのは、誕生日を迎えた朝吹園子さん。今回、野川邸でのサロンコンサート初出演で、間近にいるお客さんを前に非常に緊張されたとか!その中でも1人堂々と、バロック・バイオリンとビオラの音色を聞かせて下さいました。園子さんは、ドイツで長年ビオラを学んでおられたのですが、去年からバロック・バイオリンを学びにバーゼルに来られています。
バイオリンとビオラでは大きさも違うし、「なんて園子さんはチャレンジャーなんだ!」と筆者は思っていたので、後日、思い切って質問をぶつけてみました。「なぜ、バロック・ビオラでなくて、バロック・バイオリンを専攻したんですか?」。そうすると、「バロック時代には、バイオリンが主流だったので、ビオラのソロの曲というのが存在しないんですよね。」とのこと。なるほど、確かにバロック時代はリュートやビオラ・ダ・ガンバと言った、他の弦楽器も活躍していましたし、ビオラという楽器は発育途中で、作曲家がビオラをメインにした曲を作らなかった。だからバロック音楽を理解するためには、ビオラでなくてバイオリンを学ぶ必要があったのですね。なるほど、面白いお話、ありがとうございました!

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そうこう賑やかにしているうちに、バーゼルの節分は過ぎていきました。
最後になりましたが、いつもながら、音楽家やゲストをおもてなしして下さる、野川ご夫妻に感謝申し上げます。ありがとうございました!
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2010年02月12日

新年のハウス・コンサートの模様を、事務局の久野がレポートします。

2010年1月9日に行われました、新年のハウス・コンサートの模様を、事務局の久野がレポートします。

野川邸に集まったお客様は、音楽家やVIPのお客様を含めて総勢43人。コンサートは、松村茜さんと脇田英里子さんによる、2台のグランド・ピアノとともに、「一月一日」の大合唱で開幕しました。「年の始めのためしとて〜♪」と、日本人ではないお客様も、ローマ字の楽譜を見て、大きな声で歌っておられました。

引き続き、素敵な演目の数々。出演者は以下の通りです。
1) Akane Matsumura & Eriko Wakita Eröffnungs-Grand-Piano Konzertduo
2) Sarah Cornewal & Myriam Rehse Traversflöte & Fagott
3) Chiharu Sato & Alexander Sopran und Gitarre
4) Junko Takayama & Nana Hiwatari Sopran und Gitarre
5) Reina Abe & Aya Komatsu Querflötenduo
6) Marcis Kuplais Violoncello
7) Simone Strohmeier Violine
8) Stefano Mennna Violine

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コンサートが終わった後、演奏者達が野川さんにお年玉を嬉しそうにもらっていたのが印象に残りました。
また、佐藤千春さんとAlexanderさんによる「唐松」や 高山潤子さんと日渡那奈さんによるラブソングでは、しっとりとした、また甘い声に皆が酔いしれ、安部さん&小松さんのキュートなフルートデュオでは、エネルギッシュでフレッシュなモダンミュージックを堪能しました。昨年日本でのコンサートで活躍したStefano君は、新しいバイオリンで鮮やかにとりを飾り、拍手喝采でコンサートの終焉を迎えました。

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コンサートの後には、昨年ディプロムを取られた音楽家達の功をねぎらい、お祝いの品の贈呈式がありました。
今年はオルガニストの野田亜希さんとピアニストの松村茜さんが紹介されました。さらに、昨年のアヤメ基金のコンサートのDVDとCDの作成をボランティアでやらせて頂いた清宮さんと筆者にも、プレゼントが用意されておりました。昨年はコンサートの回数も多く、DVDとCDの焼き増は、非常に大変な作業となりました。特にDVDの作成には1枚30分から1時間かかると伺いました。清宮さんにはアヤメ基金を代表して、筆者も心から御礼申し上げます。しかし、野川理事長には、労をねぎらって頂くばかりか、プレゼントまで用意していただき、筆者も感謝感激です。

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そしてコンサートを終えてお腹を空かせていた我々の前に、特製のカルプス・クーゲリが登場!鍋3杯に炊かれたワイルドライスの上に、大鍋一杯に用意された、 子牛の小さなソーセージが入ったクリーム・ソースをたっぷりかけて頂きました。このカルプス・クーゲリは、スイスのルツェルンの料理だとのこと。野川家特製のキムチに非常によく合い、我々の胃袋の中に、しっかり収まることとなりました。しかし、これで終わりではありません。デザートに用意されたのは、アイスクリームの柿ソース添え。
それにしても、43人分ものお料理を1人で用意して下さった野川夫妻のおもてなし、いつもながら完璧で頭が下がります。ありがとうございました。
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2009年12月07日

ザルツブルグ・モーツァルテウム大学の青谷友香里です。

 9月の日本コンサート「Swiss Week 」では、東京、名古屋、宝塚にて「若きヴァイオリニストの競演」に3名のバーゼル音楽大学生と一緒にソロで出演させて頂きました。普段はオーストリア在住ですが、3年間の「小澤征爾スイス国際音楽アカデミー生」であったという理由で「スイス音大生」に加えてくださいました。名古屋公演を終えた翌日、競演者の Anna とStefano と共に訪問した「まきば」でのミニコンサートの様子をお伝えさせていただきます。

DSCF2276.JPG@まきば DSCF2280.JPGA会場

 名古屋公演の時には病院などをボランティアで訪問演奏したいね、と主催者の野川さんにアイディアを頂いていました。母の知人の紹介で愛知牧場の敷地内にある施設「まきば」に決まりました。名古屋市郊外の空気がきれいで、緑に囲まれたところです。当日はお天気に恵まれて、Annnaと私は、訪問先の隣にあった「ふれあい牧場」に立ち寄ってヤギやシカなどに餌やりをしてリラックス!Stefanoも練習以外は好きな散歩に出かけていました。
 コンサート前に食堂で昼食が用意されていましたが、メニューはなんとひつまぶし(鰻重)!名古屋に来たら是非食べたいもののひとつになっていたので(確か野川さんも大好物)ちょっと驚きました。名古屋式に、最後はわさび入りお茶漬けにして頂きました。今日は施設の特別メニューの日ということで、良い日にあたったようです。初めてのうなぎをAnnnaもStefanoも満足そうに頂いて演奏前の腹ごしらえも準備万端整いました。

DSCF2282.JPGBステファーノ DSCF2287.JPGC友香里

 ステンドグラスと祭壇とピアノのあるサロンには年配の方々が集まっておられました。名古屋出身ということで、演奏の前に簡単な3人の自己紹介と、Swiss Weekの説明をしました。大きな声でゆっくりと話すと皆さんニコニコしながらうなずいて下さって嬉しくなりました。雰囲気が和み、最初に演奏するStefanoは真剣に最後まで一気に弾ききりました。続いてAnnnaもとても美しく奏で、次に私、とそれぞれのソロ演奏が続きました。会場は響きの全くない場所で聴き手がとても近いという演奏条件は良くないところでのソロ曲でしたが、クラシック音楽を好きな方がたくさんおられると施設長もおっしゃっていて、コンサートに足を運べない方々が間近で難しい曲を聴けたことに大変喜ばれたと伺って、本当に良かったと思いました。 <演奏曲目:Stefano: バッハ シャコンヌ、Anna: イザイ 無伴奏ソナタ、Yukari: エルンスト 庭の千草>
 アンコールには、当日の朝ホテルでAnnnaと2人でリハーサルした、Jazzyで軽く楽しいアンサンブル曲と野川さんのリクエスト曲で日本のうた「故郷」を、重奏しました。「故郷」ではStefanoも一緒に弾きたいと飛び入り参加、即興で加わりました。3人のヴァイオリンアンサンブルにお客さんも大喜びでした。

DSCF2299.JPGD DSCF2294.JPGE3人で「故郷」演奏
D102歳のヴァイオリン奏者の方から花束

 最後の野川さんの挨拶では、アヤメ基金のことや来年の計画を話されて「来年又ここに演奏に来ます!又ここでお会い致しましょう!」の言葉に、みなさんとても楽しみにされていました。このコンサートを最初に提案くださった野川さん、名古屋のお世話になった牧師ご夫妻、いろいろな方の協力によってボランティアコンサートができることも知りました。はじめから最後まで大らかに気遣いをくださった野川さんに心から感謝しております。

DSCF2308.JPGF野川さん挨拶 DSCF2311.JPGG
G野川さんのために廊下でバッハのBGM
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2009年11月09日

今回のバーゼル便りは、アヤメ基金事務局の久野よりお届けします。

先日日本で行われました、アヤメ基金主催の「SWISS WEEK」には、スイスの音楽学校を卒業した、または在学中の音楽家が、総勢22名参加し、同時にアヤメ基金が後援した「日韓若手音楽家交流コンサート」と合わせて総勢28名、無事にコンサートツアーを終了致しました。ボランティアとして働かせて頂いた私も、多くの若い音楽家との交流が持て、とても貴重な体験をさせて頂きました。今回紹介するのは、一緒に同行したフランス人音楽家の日本滞在の模様です。「フランス・バロック音楽の夕べ」に参加して頂いた3人のフランス人音楽家達は、日本を非常に満喫して帰りました。

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若干19歳のThomas Dunford君は、iPhonの日仏辞書を片手に「調子どう?」「結婚して♪」などという日本語が非常に巧みになり、周りの人達をいつも笑わせてくれていました。そして彼は寿司屋でトロの握りを食べ、「こんなに美味しいものは、今までに食べた事がない!」と大絶賛、おかわりまでしておりました。彼が次に日本に足を運ぶのは、三味線奏者とのレコーディングだと言うことで、再び日本の大地を踏みしめることを、とても楽しみにしているそうです。

また、「ユニクロ♪ユニクロ♪」とはしゃいでいたオシャレな Margaux Blanchardさんは、しっかりお買い物も満喫したのですが、日本で河豚の一夜干しを食べるという貴重な体験をしました。フランス語のガイドブックには、「河豚は猛毒があり、死に至ることもある」と書いてあったようで、何も知らされずに河豚を一口食べた彼女に、「これは河豚だ」と言うと、ショックで激怒!バーゼルに帰って来ても、魚を見るたびに、「瑞枝、これは河豚ではないでしょうね!」と、いつまでも根にもたれ、お叱りを受ける昨今でございます。

最年長でリーダーのSylvain Sartreさんは、毎回コンサートの前には、日本語での挨拶をしました。聴衆の皆さんの心もガッチリ掴んでのコンサート、素晴らしいパフォーマンスでした。(実は彼に日本語指導をしたのは私です!)彼も日本のユニクロでコートを買って帰りました。「パリのユニクロが最近オープンしたんだけど、長蛇の列で入れないんだよ。僕は日本で買ったユニクロのコート着てパリを闊歩してるけどね!」と得意気に話してくれました。また、コンサートツアーが終わってからも、高野山や京都で日本を堪能して帰ったとのこと。また日本酒を美味しそうに飲む姿が忘れられません。

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このコンサートツアーを通して、彼らフランス人3人は文化の交流の点においてもご満足頂けたようで、スタッフの一員としては何よりでございます。さて、こんな陽気でお茶目な彼らも、コンサートではプロの一面を見せてくれました。東京での初公演を前に、Thomasのテオルべが一部故障するというハプニング、リハーサルも満足にできなかったという中で、迎えた本番でのすばらしいパフォーマンス。日頃の成果とは言え、彼らの団結力と言いますか、息のあった演奏には舌を巻きました。飛行機等での移動では、大きな楽器を抱えての苦労もあったと思いますが、そんなことは微塵も感じさせないパフォーマンスでした。また演奏会では、聴衆の皆さんからのリクエストで即興の楽器紹介をすることになりました。これが大変好評で、私も楽器の勉強ができて非常に楽しい演奏会となりました。まさに、聴衆と演奏家がそしてスタッフも一体となったコンサートで、大成功となりました。

そんなコンサートの様子を、演奏家の嬉しそうな様子を見るのが、スタッフとしては何よりの報酬であります。私の他にも、今回のコンサートツアーで、いろいろ支えて下さったスタッフは、すべてボランティアで手弁当。家族の、会社の危機にも関わらず快くお手伝いして下さった方々、遠くから飛行機で駆けつけてお手伝いをして下さった方、スピーチを快く引き受けて下さった方々、チラシを夜遅くまでデザインして下さった方、そのチラシを大量に配って下さった方々、コンサートの1年前からホールとの交渉に携わって下さった方々、そんな皆様の支えや様々なアイディアがなければ、無事コンサートが開催されることはありませんでした。そしてホテルの部屋での楽器の練習を温かく見守って下さったホテルの方々、ホールでの進行にご協力頂いた方々にも感謝しております。発起人の野川理事長には企画のみならず自ら、音楽家28人の宿泊や航空券の手続き、音楽家の体調管理等、全てに携わって頂きました。「野川さんの周りには、本当に素晴らしい方々が集まって助けておられる」という声を耳にしましたが、やはりトップに立たれる方は人を惹き付ける魅力があるのだろうな、との思いも深めました。今後、参加した音楽家は、支援してくれた大勢のスタッフや聴衆への感謝と、舞台で得た貴重な経験を礎に、また一段と飛躍してくれることと思います。

まだアヤメ基金は発足2年で、コンサートの企画運営においても、まだまだ改善の余地がありますが、既に2010年の公演に向けて歩み出しております。今年以上に素晴らしい演奏会が、来年、再来年と開催できるよう、私も精一杯お手伝いできればと思います。
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2009年11月02日

「ありえない組み合わせから学んだこと」−レポート/日渡奈那

さきの9月23日、東京・白寿ホールにて「ギターとポジティブオルガンの調べ」が行われた。

(1)

プログラムは以下のとおり
A.ヴィヴァルディ:ギターと弦楽器、通奏低音の為の協奏曲 RV.93
B.パスクィーニ:パッサカーリャ -ペトロニッラのために-
J.S.バッハ:前奏曲 BWV.998 
J.S.バッハ:トリオ・ソナタ第3番 BWV527
T.クレキヨン:陽気な羊飼い
F.コレア:トマス・クレキヨン作曲「陽気な羊飼い」基つ゛く変奏曲
J.ロドリーゴ:アランフェス協奏曲

(2)

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非常に実験的なコンサートであった。
お話をいただいたとき筆者は、「めずらしい組み合わせだし面白そーう」とかるく考えていた。
もともとパイプオルガンの音色にあこがれを持っていた筆者。
コトの重大さに気付くのはずっとあとになってからのことだった。

まずこの組み合わせのための曲がない。
オルガンの音は持続するがギターはすぐに減衰する。
音量も違うが音のききかたもこれまで合わせた楽器とはちがう。
古楽とクラシックというジャンルの違い。
でもほんとうの問題は、
心のどこかで「楽器の違い」を言い訳にしている自分だったのだけれど。

オルガニストの野田亜希さんは冷静だった(ほんとにありがとう…!)。
本来ありえない組み合わせ。
しかしやるとなったら作品に対するアプローチはどうあるべきなのか?
彼女は「楽器」を言い訳にせず、「作品」そのものに真摯に取りくんでいた。

ホールは素晴らしかった。
そして楽器をお借りした梅岡氏(氏は画期的な方法で音量バランスをみごとに解決させた。魔法使いのようだった)をはじめ、たくさんの方々のおかげで、この共演は実現にこぎつけた。

いまコンサートを振り返って、正直な感想を言うと、
「試行錯誤」。
しかしあこがれの楽器と、野田さんと共演できたことは、やっぱりうれしかった。
そしてあの大変なアランフェス協奏曲の2楽章にはピアノよりもオルガンが合う、といまだに思っている。
ほんとに、ありがとう・・・。

(3)

今回のコンサートで、筆者は多くのことをひたすら「勉強」させていただいた。
演奏については言うまでもないが、

たとえば共演者の野田さんは、チラシ作りから当日の進行表まで、細かい作業をいつも、さいごまできちんとこなしていた。
彼女から学んだことは計り知れない。

舞台裏を直接拝見したのも貴重な体験であった。
スタッフの方がどれほどこまかい作業をされてきたのか。
当日に初対面でお世話になるホールの方とのコミュニケーションなど、
コンサートという場で奏者は「ただ弾けばいいのではない」、ということを今さらながら痛感した。

そして何より、この実験的な企画を根っこから支え、応援し続けてくださった野川氏。
氏の存在はかけがえのないものであった。
心から感謝の意を表したい。
ありがとうございました!

(4)

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コンサート終了後(正確には「現代音楽の夕べ」のあと)、
皆で渋谷にあるお好み焼屋「川中」さんへ行った。

写真は女主人である川中おばあちゃま。
そのちいさな体からは想像できないほどちゃきちゃきと動き、お客さんとの会話を楽しみながらお好み焼きをつくっていく彼女は演歌歌手、川中美幸さんのお母様。

「音楽家ってのは、さいごは“あじ”だね」

と言いきったおばあちゃま。
私たちの演奏は、どんなあじがしたのだろう。
彼女のつくった煮物は、じっくりと、心にしみこむ味がした。

(ギター・日渡奈那)
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2009年10月21日

Swiss Week 音の出会いを野田亜希がレポートします。

 2009年秋に8日間にわたり高崎、東京、名古屋、宝塚で開催された「Swiss Week 音の出会い−」、総勢22名の若き音楽家がそれぞれの想いを胸に演奏しました。出演者の顔ぶれは国籍を問わずグローバルで、大半のヨーロッパ勢にとっては初来日となり、また日本勢にとっては開催地が故郷に当たる者も大勢おり、様々な期待と喜びを分かち合える、貴重なコンサート・シリーズとなりました。
 しかしこれだけの人数の渡航や宿泊の手配、その苦労は尋常ではなかったようです。例えばテオルボという楽器、(琵琶のような形をした撥弦楽器。しかし琵琶よりも棹が長い。)手荷物として機内持ち込みが認められず、楽器無しでの渡航?!になりかねませんでした(もちろん、無事解決したようです)。また複数のコンサートが各地で同時開催されるため、各会場のスタッフの手配、連日場所を変えて公演する演奏家&楽器の移動等、全てが円滑に行かなければ、コンサートの成功を見ることはできなかったでしょう。

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 私、野田亜希は「ギターとポジティフ・オルガンの調べ」にオルガン奏者として、ギターの日渡奈那さんと共に、東京と名古屋で二回、出演させて頂きました。ギターとオルガンという一風変わった組み合わせ、実は初めにこのデュオを組んだときに、まず頭をよぎるのはお互いの楽器の相違点ばかりでした。ギターは弦楽器、オルガンは管楽器(指先で鍵盤を操作してパイプを鳴らすので。)、音量バランス、それぞれの楽器の作品の時代や場所等、どれをとっても共通点が見当たらないのです。

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 しかし、それだからこそ知恵を絞り、お互いの魅力が同時に光りあうようにできないものかと考えました。オルガンは音色や音量をストップ(音栓)によって変えることができるので、ギターの音色と曲想に合ったストップ選びをし、オルガン用にアレンジが必要な場合は、その曲のキャラクターを損ねることの無いように気を付けながら、大胆にアレンジを施しました。ギターも弦のはじき方の工夫や、また当日演奏会場での発見でしたが、舞台上での立ち位置で随分と音響効果が変わるので、入念に場所選びをしました。曲目に関しては、それぞれの楽器の音域を念頭に置きながら、奏法的に無理なく弾けるものを選びましたが、それでもかなりの限界までチャレンジしました。その結果、「ギターとオルガンって、合うのですね、知らなかった!」「二つの楽器の優しい音色に、癒されました。」などという声を聞くことができ、大変嬉しく思いました。
 今回、同じプログラムで2回本番をさせて頂き、沢山のことを学びました。会場によって響きが変わるので、その都度サウンド・チェックをし、最適の配置を見つけ出すことは、普段建物に備え付けで移動不可能なオルガンばかり弾いている私にとって、非常に新鮮な体験でした。また音響空間によって間の取り方やアーティキュレーションを変えるなど、弾き方を瞬時に対応させなくてはならないので、会場でのリハーサルでは神経を研ぎ澄まして集中しました。本番では聴衆の皆様との呼吸を意識し、曲を始めるタイミングを計り、曲作りにおける表情もアドリブで変えることもありました。

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 名古屋は実を言うと私の故郷であり、今回沢山の知人の方が足を運んで下さいました。名古屋で暮らしていたのは11年前までだったので、何年振りに再会する方々も沢山おり、終演後にお会いしたときは、コンサート中よりも興奮してしまったほどでした。またこれらのコンサートのために、ボランティアで多くの方々や親類が力を貸して下さいました。心から感謝申し上げます。こうしてオルガンを弾く今に至るまで山あり谷ありでしたが、いつも心配しながらも支えてくれた両親、また若い音楽家を支援することを主目的にこのコンサート・シリーズを企画して下さった「アヤメ基金」の野川等様に、言葉では言い尽くせませんが、この場をお借りして心から御礼申し上げます。ありがとうございました。
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日韓若手音楽家交流コンサートツアーを山田真保がレポートします。

みなさま、お元気でいらっしゃいますか。ここBASELは急に冷え込み、長い冬の到来です。
今回のバーゼルだよりは2009年9月日韓若手音楽家交流コンサートのツアーの報告です。
まずは人物紹介を・・・。

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ジーヨン・リー(ヴァイオリン)・・アメリカ生まれソウル出身。クールな外見とは打って変わってかわいらしい、そして良い意味で無邪気な一面をもつ。正義感にあふれ、責任感が人一倍ある。若いながらも我々のリーダー的存在。アンコール曲のタンゴではその美貌とともに聴衆を魅了した。梅干しが大好き。

神原玲奈(ヴァイオリン)・・・兵庫、神戸出身。おいしいものに関して優れた感覚をもち、見知らぬ土地でもすぐにその嗅覚をフルに活動させる。お買い物上手。弦楽合奏に非常に熱心であり確固たる信念をもつ。天真爛漫、それでいてとても繊細。彼女のホテルの部屋はいつもいいにおいがする。

岩木保道(ビオラ)・・・群馬、前橋出身。その風貌からたまにガテン系に間違われるそがれっきとした(!)音楽家。ツアー中、彼がいるところにはいつも笑いが絶えずあり、ムードメーカーの役を買って出るが、実は影の真のリーダー。特に地元前橋では若い音楽家たちのあこがれのビオリスト。愛称やっちゃん。

ソルメ・ホン(チェロ)・・・チューリッヒ生まれ。このツアーでは全公演すべてのプログラムで演奏した我らがチェリスト。長い髪を切ったとは言え、いまだ肩まである長髪は健在で、日本各地でおばさまファンが急増。穏やかな顔で常に人の話に耳を傾ける姿が印象的。心にロックの魂を持つ。

長塚千賀子(オーボエ)・・・東京出身。演奏家としての精神が高く、コンサート期間における自己管理が徹底している。普段はひょうひょうとしていて、かつ愛すべきマスコット的存在。お茶目な一面も多々ありふざけた写真にうつらせたら天下逸品。愛称ちこりん。

セーロン・リー(クラリネット)・・・ソウル出身。我々のマドンナ。やさしくて、芯のある大和撫子ならぬ、韓国なでしこ。(そんな言葉があるのだろか・・)たまに見事な天然っぷりを見せてくれるマドンナも、楽器を持てば一転。その風貌はもはや女帝の貫録。お辞儀の仕方がとてもエレガント。

山田真保(ピアノ)・・・新潟県出身。本人。

2009年9月8日
スイスを発ち、皆がそろうソウルへ。久しぶりのメンバーとの再会に喜び、素晴らしい韓国料理の歓迎をしていただきました。お料理で力も着いたところでリハーサルを重ね、いざ本番。多少ホールの音響になれるのが時間かかりましたが、初日、無事に終了。メンバーの安堵の表情も見られ みな一安心。さていざ日本へ!!韓国は次回ぜひゆっくり行きたい国です。

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2009年9月12日
新潟入り 。どんどん新しくなってゆく街並みに驚きました。滞在中ジーヨンの誕生日があり、サプライズの小さなお誕生会を企画しました。ロウソクのタイミング、彼女の隔離など、一丸となって 計画しただけあって大成功!夕日に沈む日本海を眺め、翌日、本番。私事ですが懐かしい面々にたくさんあえて幸せな時間でした。

2009年9月15日
バスで富山入り。マイクロバス移動はとっても楽チン。着いた初日の夜はみんなそろって回転寿司に行きました。散歩がてら富山城の夜景を見て、楽しい夜でした。夜にこうやって街を歩くと、他愛のない話から、真剣なことまで、音楽から人生観から、自然に話が深くなりメンバーとの距離ももっと縮まったように思いました。当日1600人入る素敵なコンサートホール。演奏者はリハーサルでは少々お疲れでしたが本番はよい演奏会でした!(本番前のお弁当、ますのすしに感動!)

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2009年9月18日
前橋 へ移動。 マイクロバスで新潟に再び北上し、その後長野経由で前橋に入ります。ホテルにつき、待望の温泉へ!!! 前橋駅から徒歩5分で日帰り温泉にゆけるなんて夢のようです。 ゆっくり露天風呂に入って、みんなで並んでマッサージ機に座り、みなお肌つるつるでした。
前橋公演。当り前のことですが、毎回違うコンサートホールなので、そのつどホールの音響、楽器の一番よい響き、バランスを見つけなくてはいけません。限られた時間の当日リハーサルの中でいかにすぐ対応できるかがとっても重要です。メンバーは変わり変わりに客席から音をチェックして、本番に備えます。前橋公演も無事終了。

2009年9月19日
いよいよ東京です。 近づいてくる都会にみんなわくわく 。新宿のビル街を横目に渋谷のホテル到着。韓国のメンバーはこの夕方と、翌日の本番後のみが東京での自由時間。私は韓国の3人のメンバーを連れて浅草へ! まっさきに飛び込んできたのは渋谷のスクランブル交差点。連休の始まりということですごい人数が移動、移動。浅草ではおせんべい、あげまん、など食べつつ、お買い物もしつつ・・。なかでもおでんは好評でした。私もソウルで韓国おでんを食べたのですが、青とうがらしが入っていて、ねりもの中心のおでんでした。お汁を飲むのが韓国流。韓国の方は野菜をよく食べ、汁ものをよくとってるのでみな健康的で美しいのかなぁ。

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最終公演日。はじめてのお昼の公演です。リハーサルに朝向かったら、すばらしい、白寿ホール!音響、デザイン、弾きやすさ、素晴らしいの一言でした。メンバーも最後の公演ということでまるで大きな花火を打ち上げるかのような、熱気と、気合いが十分に入っていました。ベテランのステージマネージャーの方のサポートで、演奏に集中できました。一番最後にこんな素敵なところで演奏することができ、またツアーの集大成とも言える演奏になったことでみな充実感でいっばいでした。(最後の音を弾き終わったとき、みんなともこれでお別れと思うとさみしい気持もありましたが・・・。)
さて、打ち上げ。今日は新橋のガード下の赤ちょうちん。 聞きに来てくださった方々とざっくばらんにお話しさせていただきました。東京公演に限らず、さまざまな方と、いろんなお話をさせていただく機会にツアー全体を通して恵まれました。私たちにとって人生経験の豊富な皆さんとのお話は貴重で、そして私たちの話す言葉ひとつひとつに耳を傾けてくださったこと、非常にありがたく思いました。

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最後になりましたが、この演奏会ツアーに向けて、本当にたくさんの方々に支え、応援していただきました。私たちの目には見えないところでもご足労があったとお聞きしております。ここで改めて心からの御礼を申し上げたいと存じます。ありがとうございました。
ツアーが終え、それぞれ各自の場所へ戻ってゆきます。卒業試験に向けて準備をする人、オーケストラで研修を積む人・・。それぞれの未来と夢に向け、この秋で経験した素晴らしい思い出を胸に、またみな一層の活躍をすることでしょう。
来年もこの日韓若手音楽家交流コンサートは続きます。私は残念ながら都合で参加できませんが、私を除く同じメンバーで日本各地を回ります。またみなさま会場に足を運んでいただけたら幸いです。

長いツアー報告お付き合いくださってありがとうございました。
ニックネーム ayame at 11:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2009年10月14日

昭和とアヤメに思いをはせるパーティーをレポート

先日8/15日は、終戦記念日であると同時に、忠犬アヤメの一周忌でありました。野川邸ではアヤメちゃんを偲ぶと同時に、戦争について思いを馳せるため、すいとんパーティーが催されました。その模様を、岩木美樹さんがレポートしてくれます。

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皆さんはじめまして。バーセル音楽院でヴァイオリンを勉強させていただいている岩木美樹です。今回は私が8月15日、野川邸にて行われた「終戦記念日の会」の模様をお伝えいたします。この日は北半球の1年で最も暑い日だったそうで、日本を思い出させる“ムシムシ”とした陽気の中、13人の出席者の方々が野川邸に集合。少しの間みんなで野川さんの広―いお庭で、涼んだり、おしゃべりしたり、夏のひと時を楽しみました。その後、野川さんの掛声と共に、ディナータイムスタート!毎年恒例の野川さん特製すいとん汁、キムチ、大きな梅干し、そして麦入りご飯を、出席者の方々皆、汗を滲ませながらおいしく頂きました。すいとん汁は、イワシからとったダシに味付けされた汁に、ニンジン、豆、ひよこ豆、ジャガイモ、ネギ・・・などなど、とっても具だくさんで、すいとんにも味がよくしみ込んでいて、本当においしかったです!野川さん御馳走様でした!

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食事のあと、私とチェロ奏者のミケーレのわがままを聞いてくださった野川さんが、ご自宅の地下室にある2台のパチンコ台を見せてくださいました!それらは一目で分かるほど年代物なのですが、野川さんが台に玉を流し込むと、息を吹き返した様に元気に動き出しました。私自身、もちろんパチンコをするのは初体験でしたが、野川さんの用意してくださった(これもまた年代物の)ラジカセから流れ出す昭和のメロディーを聴きつけて地下に下りてきた、久野さんやオルガン奏者の野田さん達と共に、パチンコを体験させていただきました!!

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この8月15日は、私にとってちょっとだけ、昭和の空気を感じれた1日でした。私事ですが、私が通っていた群馬の小学校、中学校ではたまに、すいとん汁が給食に登場しました。特に8月15日終戦記念日には決まって必ず、すいとん汁をみんなで食べました。私はこれは、本当に意味のあることだと思います!授業で戦争について勉強するだけではなく、戦争を体験した人の話を聴いたり、戦時中の写真や生活用品などを観たり、触ったり、当時の食事を味わったり、作ったり。そういった体験によって、私は「戦争」とは、自分が見たことも体験したこともない「夢物語」ではなく、本当に起こった「事実」なんだということを実感し、そして意識します。それだからこそ、私はこれからも戦争のない平和な世界を願っています・・・。

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2009年07月14日

野川邸の七夕祭りをチェンバロの脇田英里子がレポートします。

 皆様!はじめまして。チェンバロの脇田英里子です。今日は7月7日に野川邸で行われた恒例の七夕祭りの模様をお届けいたします。

 こちらバーゼルは、7月に入り急に夏の陽気となり、待ってましたとばかりに皆がライン川に飛び込んでいましたが、今日は北風の影響で気温がぐっとさがり、屋外に浴衣でいるには寒いほどでした。
 でもそこは日本人。バーゼルで浴衣を着られる機会はこの野川邸での七夕祭りのみ。寒さにも負けず、皆がこの日の為に日本から取り寄せた浴衣で集合しました。ねぶた祭りの衣装をまとった野川さんに迎えられ、まずは庭で短冊に思い思いの願いを書き、大きなビードロに生けられた笹に飾り付け。お庭にはサクランボのようなかわいらしい実を付けた梅の樹があり、日本にいるような錯覚をおぼえました。

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 お庭で自己紹介後はハウスコンサート。まずは皆でかわいいグランドピアノの伴奏にのって七夕の歌をうたい、その後はフルート、歌とリュート、チェロとコントラバス、ヴァイオリンとチェロ、ヴァイオリンのソロと楽しみました。コンサートが終わる頃、今度は皆のお腹が大合唱!!

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 野川さん特製のおにぎり(昆布、鰹、そぼろ)、豚汁、キムチを、そしてデザートにはキャラメルアイスと柿のピューレーをおいしくいただきました。

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 食事の合間には野川さんが9月に行われるスイスウィークと日韓若手音楽家交流コンサート(http://www.ayame-foundation.com/)の進行ファイルとともに各テーブルをまわり、飛行機、ホテル等の手配の確認を。総勢27名が出演するこの演奏会、各グループが昨年より練習を重ねています。デュオからピアノクウィンテット、バロック時代のものから現代のものまで、様々な組み合わせで演奏会が行われます。ぜひこの機会に興味のある演奏会に足を運んでみませんか?

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 今年の短冊にはこの演奏会の成功を願うものが多くみられました。これらの願いを書いた短冊を橋の上からライン川に放ちお祭りは終了です。
 どうか皆の願いが叶いますように!
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2009年06月22日

Lange Erlenでのバーベキュー・パーティを、ソプラノの高山潤子がレポートします。

 みなさん、はじめまして!

 今日は、昨年10月からバーゼル、スコラ・カントルムで勉強しています、ソプラノの高山潤子がBasel便りをお届けいたします。

 この週末のバーゼルは、町なかも公園も賑やかに活気づいていました。メッセプラッツでは現代アート展が最終日をむかえ、町では夏のセールが始まり、そのうえ、ひと泳ぎしたくなるような真夏日だったのです。こんな日は、ライン川沿いにたくさんの人が憩います。私達も、ライン川の支流でバーベキューを楽しみました。

 このバーベキューは、バーゼル日本人会のイベントでしたが、幹事の野川さんが私たち学生も招待してくださったのでした。

 場所はLange Erlen(6月15日の便りにも登場しています)という、小さな動物園もある大きな公園です。11時に公園内のレストラン前に集合し、野外劇場でのブラスバンドのにぎやかな演奏を聴きながら川原に移動しました。日本人会の皆さん、お子様たちと学生を合わせ、総勢34名です。

 川を上流に向かって歩くと、水着姿で日焼けを楽しむ人、楽しそうに遊ぶ子供たちとはしゃいで泳ぐ犬たちなどなど、楽しい風景が続きます。川原には点々と焚き火のあとがあるのですが、そのひとつに到着すると、野川さんの黄色いTシャツを旗印に立て、バーベキュー・パーティの始まりです。まずは、木の枝を拾いに出かけました。

 木の枝、というと、てっきり薪木用だと思っていたのですが、野川さんはよくよく選んで生木を切り取り、枯れ枝とは別に集めていらしたのです。これは、お肉を刺して焼くための「串」でした。生木であること、そして、先が二股になっているものがいいそうです。二股だと、落とさずにきれいに両面を焼けるのです。(写真をご覧ください。)串用の枝は、きちんと先をアーミーナイフで鋭く整えます。

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 さて、川辺に戻ると、火を起こします。枯れ木と事務局の久野さんが用意してくださった炭を使い、あっという間に火がつきました。皆さんの手際のよさに驚きました。準備が整うと、いよいよ大きなヴルストWurst(ソーセージ)が全員に2本ずつ配られます。これを先ほどの串にシッカリと刺し、焚き火を囲みながら焼くのです。

 早速、ピアニストの茜さん、バイオリニストの美樹さん、打楽器のゆり子さん、チェリストのマルチスくんとミケーレくんが焼き始めます。私は久野さんとご一緒に、日本人会の方に指南をしていただきつつ挑戦。火の熱さにうなりながら、風向きが変わるたび煙や灰から逃げながらも、焚き火の中にヴルストを落とさないように、慎重に焼き上げます。中まで焼くには思ったよりも長くかかりました。

 その焼き上がりの嬉しいこと!そして、おいしいこと!枝に刺したまま、威勢よく「ガブリ」といただきます。

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 ひとしきりお肉をいただくと、インスタントのカップうどんが用意されました。これは、あみだクジで当たりの人に渡されます。学生たちは、もちろん全員がエントリーしていました。私は残念ながらハズレでした。が、最後のひとつに当たった野川さんが、さりげなく私にくださったのです。焚き火で沸かしたお湯を注ぎ、すぐに皆でたいらげました。

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 続いて、飯盒で炊いたごはんを、梅干、ごま塩でいただきました。他にも、ポテトのホイル焼きや、キュウリ、果物、パンなど、盛りだくさん。とくに、飯盒のごはんは、おこげが香ばしく大人気でした。自然の中で、大人も子供もよく食べ、よく喋りました。懐かしい味と、自然の楽しさを満喫したひとときでした。

 会は、一旦、火を片付けた後も、くつろいだまま15時過ぎまで続いたそうです。

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 野川さん、のびのびと心地よいバーベキュー・パーティをありがとうございました。そして、温かく迎えてくださった日本人会の皆さま、重い食料を運んでくださった野川さんと奥様、重い炭を用意してくださった久野さんにも御礼を申し上げます。

 9月のコンサートツアーも、新しい出会いと、喜びのひとときとなりますように。
ニックネーム ayame at 11:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記